人と同じ様に、猫も鼻水を垂らすことがあります。猫が鼻水を垂らしていたらそれは病気のサインかもしれません。猫の鼻水にも種類があり、愛猫をよく観察してあげることが大切になります。
今回は猫の鼻水について原因・症状・種類・対処方法などをご紹介します。
猫の鼻水の2つの種類と特徴の違い
1.緑色っぽい膿性の鼻水
緑色っぽい鼻水がでることがあります。粘りがあるのが特徴的な鼻水です。
2.透明な水っぽい鼻水
サラサラとして透明な鼻水がでることがあります。
猫の鼻水の症状!チェック項目とは
1.くしゃみと鼻水が出ている
鼻水だけでなくくしゃみを伴うことがあります。
2.鼻水に発熱が伴っている
鼻水だけでなく発熱が伴っていることがあります。
3.鼻水と合わせて目ヤニが出ている
鼻水だけでなく目ヤニもでることがあります。
猫の鼻水の3大原因とは
1.異物が入ったことによる鼻水
人も鼻に異物が入るとその異物を出そうとしてくしゃみがでて、さらに鼻水で流しだそうとします。これは心配のない鼻水で、さらさらとした鼻水で異物を外に出すことができれば収まることが特徴的です。
2.鼻炎
猫にもアレルギーや、細菌ウイルスの感染によって鼻炎がおこることがあります。この場合原因を取り除いてあげない限り症状は続き、鼻水はサラサラとしているのが特徴的です。
3.その他の病気
鼻水には猫風邪や副鼻腔炎などの病気が隠されている場合があります。鼻水が緑色っぽく膿性であったり、発熱や元気がないなどの症状を伴ったりします。
猫の鼻水が気になる場合への対処方法
1.猫の様子を観察する
猫の鼻水はどのような性質をしていますか、色はついていませんか。ずっと出ていますかそれとも時々でしょうか。
その他にも食事はとれていますか、元気はありますか、いつもと違うところはありませんか。猫の様子を観察することで病気の診断をスムーズに行うことができます。
2.動物病院を受診する
鼻水の原因を知るために動物病院を受診しましょう。なかには先に挙げたような病気が隠れているかもしれません。
特に猫風邪の複合感染の場合放っておくと重症化してしまう恐れがあるので早めの受診をおすすめします。
猫の鼻水が続く場合に考えられる4つの病気
1.猫風邪
猫風邪は、くしゃみや鼻水、発熱、食欲不振や結膜炎などを起こす病気です。いくつかのウイルスや細菌に複合感染した場合はより重い症状を引き起こすことがあります。
猫風邪とは「猫の上部気道感染症」のことで多くがウイルス感染が原因で起こります。
猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、クラミジア感染症などが代表的で、これらは人の風邪と同様に、くしゃみや咳、鼻水や涎などに接触することで感染してしまいます。
これらの感染症は1度でも感染してしまうと、回復後も神経細胞に身を潜めキャリア状態となることがあり、猫の免疫力などが衰えると再発することがあります。
2.鼻炎
鼻炎は鼻水やくしゃみがでる病気です。ウイルスや細菌、真菌といった微生物の感染やアレルギーが原因と言われています。
鼻炎の鼻水はみずっぽいことが特徴です。しかし症状が重くなると膿性の鼻水がでるようになることがあります。
3.副鼻腔炎
副鼻腔炎は鼻の奥にある空洞の部分に炎症がおこり、鼻水やくしゃみといった症状が現れる病気です。またこの場合の鼻水は膿性のことが多く緑色っぽいです。
この膿性の鼻水が鼻腔にたまって蓄膿症をおこすことがあります。慢性的な鼻炎による炎症が副鼻腔まで広がってしまうと発症します。
4.クリプトコッカス症
鼻水、くしゃみをはじめ、元気がなく、ときには痙攣をおこすこともある怖い病気です。クリプトコッカスという真菌の感染が原因で人獣共通感染症です。
クリプトコッカス症は鳩が媒介するクリプトコッカスという真菌を鼻や口から吸いこむことで感染します。猫の免疫力が低下していたりするとかかりやすくなります。
症状が続く場合にすべき3つの検査方法
1.血液検査
全身状態に影響が出ている場合、全身状態の確認のために、全血球計算や血液ガス検査、生化学検査、ウイルス抗体価検査などを行います。
検査項目は症状に合わせて選択されますが、費用は一般的に10、000円~です。
2.病変部分の病理検査
クリプトコッカス症や副鼻腔炎が疑われる場合、鼻水や病変部分の病理検査を行います。顕微鏡でそれらを観察することによって診断につながります。費用は一般的に5、000円ほどです。
3.X線検査
顔の腫れなどが認められる場合X線を用いて状態を確認する場合があります。費用は一般的に5、000円ほどです。
猫の鼻水へ日常からできる予防ポイント
1.ワクチン接種をする
猫のワクチンでは、猫エイズウイルス感染症、猫汎白血球減少症、猫白血病ウイルス感染症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫クラミジア感染症、異常の病気を予防することができます。
任意のワクチン接種となりますが費用は4、000円ほどで接種できるので年に1度ワクチン接種をすると良いでしょう。
2.完全室内飼いをする
屋外にはたくさんのウイルスや細菌、危険がたくさんあります。病気の予防、猫の安全のためにも完全室内飼いをおすすめします。
3.飼育スペースを清潔に保つ
飼育スペースを清潔にたもつことはアレルギーの予防や病気予防につながります。こまめに掃除をおこないましょう。
今回のまとめ
猫の鼻水の2つの種類と特徴の違い
猫の鼻水の3つの症状!チェック項目とは
猫の鼻水の3大原因とは
猫の鼻水が気になる場合への2つの対処方法
猫の鼻水が続く場合に考えられる4つの病気
症状が続く場合にすべき3つの検査方法
猫の鼻水へ日常からできる3つの予防ポイント