金魚の寿命解説!健康寿命の4つのコツとは

水槽で泳いでいる金魚

ペットとしていつの時代も人気な金魚。金魚の寿命は、健康的に生きれば3〜15年以上とも言われています。健康の飼育するには幾つかのコツがあります。

今回は金魚の寿命の解説、健康的に生きる為の飼育のポイントなどを踏まえてお伝えします。


金魚の寿命解説!健康寿命の4つのコツとは

金魚の紹介

1.原産地

金魚の原産地は中国の西方の地方で発見された突然変異のフナとなっているため、金魚の元々の原産地は中国ということになります。

現在では、純粋なフナの突然変異から人工的に交配してつくられた金魚まで、じつに40種類以上の金魚が存在しています。

また、日本に持ち込まれてからは夏の風物詩として日本各地に養殖場が展開されたため、種類が増えてからの金魚は日本が原産地とされています。

2.平均体格

金魚は死ぬまで成長を続ける魚となっており、今回のテーマである長寿の金魚になった際には20cmを越える大きさにまで成長をしていきます。

平均的に金魚の大きさとしては11cmくらいまで育つと、大人の立派な金魚とされています。

また『和金』と呼ばれる屋台などで見る金魚は、30cmを越える大きさにまで成長するため、このような場合には、家に最大の水槽を設置するか庭などに池を作って自由に泳がせることもあります。

3.日本で飼育されている数

日本では、金魚はまとめて3匹以上の飼育する傾向にあるため、かなりの数の金魚が飼われていると想定できます。

立派な料亭やホテルなどで観賞用に飼われていたり、ご家庭でも夏祭りで手に入れた金魚がそのまま飼われていたりと、かなり幅広いところで飼育されています。そのため日本人の人口に近い数の金魚が飼育されているとされています。

4.歴史・名前のルーツ

金魚の歴史は先述したとおり、中国で1600年ほど前にフナの突然変異として発見されそれ以来中国国内での飼育や海外への輸出をする金魚の養殖業が盛んにおこなわれていました。中国でも突然変異種による交配で、現在の金魚の原型となる種類が多数出現し始めました。

日本へ持ち込まれたのは室町時代に遡り、当時は現在の大阪の上流階級の一部の人しか買えないとても貴重な魚として扱われていました。

江戸時代になる頃には養殖が盛んとなり、現在の日本同様一般家庭向けの魚として出回るようになりました。名前のルーツとしては、発見された当時の突然変異したフナが黄金色をして鮮やかな種類だったため黄金の魚の意を込めて『金魚』と名付けられました。

金魚の4つの種類とは

1.和金

この種類の金魚は日本で最も多く出回っており、体が丈夫で鮮やかな赤色を持っている金魚となっています。

流線型の体型をしており、金魚の祖先である「フナに近い尾びれの形」や「四角形に角ばった背びれの形」を持っていることが特徴として挙げられます。

また体が丈夫であることと、飼育環境が整備できていると20年以上生き続け大きさも30cmを超えるほどの大きさにまで成長する長寿で知られる金魚となっています。

ちなみに、小魚の時は『小金』と呼ばれます。

2.流金

この種類は、中国で品種改良された金魚の一種となっています。

特徴としては背中と腹部が大きく膨らんだ「球体型」をしており、ヒレが長く垂れて3つから4つに分かれているおかげで、泳ぎが得意ではない金魚となっています。

名前の理由としては、中国からの輸出の際に日本は琉球王国にのみ入ってきて、その後日本本土との交流の中で流通した金魚だったためにこの名前がついたとされています。

3.出目金

出目金は、出所がはっきりとしない金魚の一種となっており日本にやってきたのは江戸の後期から明治の初期くらいとされており、日本では和金同様広く親しまれている金魚となっています。

特徴としては、名前の通り飛び出した目と流金同様、球体型をしている小さい体長をしている金魚となっています。

一般的に黒色の出目金が馴染んでいますが、赤色や茶褐色をしている出目金が存在しています。

群れを作らない大人しい性格をしているため、争い事などが起こりにくいです。しかし、普通に生活をしていても飛び出た目玉が水中のゴミなどで傷ついてしまう恐れがありますので、環境に細心の注意を払わなければなりません。

4.らんちゅう

この種類は、日本で改良された金魚の一種となっています。

球体型の種類に近い筒型」の体型をしており、頭に大きなコブがあることが特徴として挙げられ、流金同様尾びれが3から4つに分かれている形となっています。

様々な柄を持ち、泳ぎがとても鮮やかで上手いためその姿にマニアの間でひそかに人気がある種類となっています。

頭から尾びれまできれいな左右対称の体つきなため、古くから麗しい姿の金魚として大切に飼育されてきました。

水槽で泳いでいる金魚

らんちゅう

金魚の平均寿命

1.寿命は3年〜15年

金魚の特徴としては、種類や性別、環境などにより変動はあれど人間が飼育する動物の中では亀などの動物に次ぎ長生きをすることが挙げられます。

金魚が寿命を全うすると15年以上生きることが出来ますが、それは特別体の丈夫な金魚に限ったことになります。

また、水槽内の環境や餌の具合などにも左右されますので丁寧に飼うコツや金魚の特徴を獣医さんに聞いて事前調査を行って飼うことをオススメします。

先述した和金の中でも、個体差があるため3年以上飼育することができると寿命を全うできたと考えることが出来ます。

2.オス・メスでの違い

基本的に金魚の平均寿命にオスとメスの違いは存在しません。しかし、一生の中で使う体力の違いや環境適応能力にはオスとメスの違いが出てきます。

メスの場合、成魚として産卵ができるようになる時期として半年を超えた頃となります。その頃になると、オスの金魚と協力をして体力を使う産卵を行い次の世代へと繋げていきます。

体力消耗は寿命を削ることになりますので、メスはオスと比べると半年から1年程度寿命が短くなることがありますが、環境整備をきちんと行うことで失った体力と寿命を取り戻すことができます。

よって、金魚の寿命はオスやメスに左右されることは少ないと考えることをオススメします。

金魚の寿命が短い場合の3つの原因

1.屋台で掬った金魚だから

金魚をはじめとして魚類はストレスに弱い種類のものが多く存在します。

屋台で金魚すくいとして売られている金魚の場合、ポイから逃げたり捕まえられて暴れることにより体力消耗が起こり寿命が短くなってしまうケースが多く存在します。

また屋台の場合、移動や人間の足音など脅威によりストレスを与えることになりますので、短命になりがちです。

屋台で掬うというのはとても風情のある娯楽として楽しむことができますが、長寿の金魚として育てたいのであればペットショップでの購入などをオススメします。

2.水槽

魚類を飼う際の必需品となる水槽ですが、飼う金魚の大きさなどにより水槽を変える必要があります。

また、水中での生き物は水の状態により寿命が決まると言っても過言ではありませんので、水の入れ替えなどを頻繁に行い常に清潔に水質を保つ必要性が出てきます。

水が汚れてしまう理由としては、金魚自身の糞尿による汚染や餌を過度に与えてしまい余った水中の餌が水を汚してしまうことがあります。

水槽の掃除は週に2度くらいのペースで行うことをオススメします。

3.餌

金魚の餌は比較的安価で手に入れることができるため、買い溜めをしてしまうことが多いようです。

買い溜めをしても湿気などを避けて保存するなどすると問題はないのですが、常温で2ヶ月以上置いておくと魚にも有害なカビなどが繁殖してしまいます。

その餌を金魚に与えることにより、下痢などの症状や水槽自体を腐らせて水槽を使用できないようになるまで痛めてしまうという欠点が現れます。

すると、金魚にとって健康上に問題が出てしまい寿命が短くなってしまいます。

金魚の餌は使い終わる3日ほど前くらいに次の餌を仕入れ、保存方法としては密閉を行い冷蔵庫や湿度の低いところに保存しておくことをオススメします。

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金魚の選び方の4つのポイント

1.泳いでいる姿に違和感を感じないか

金魚をはじめとする様々な魚類は、その種類ごとに泳ぎ方に特徴があります。

金魚すくいとペットショップのどちらで買うにしても、元気で寿命を全うできそうな魚を見分けるポイントとして、不自由なく泳いでいることが挙げられます。

注目すべき点としては、他の金魚と比べて沈んでいたり極端に浮いて動きが鈍い個体は寄生虫や病気をしている可能性があり、連れて帰っても弱ってしまう恐れがあります。

金魚選びには、他の子より動き回っている元気な子を選ぶことをオススメします。

2.水槽内が汚れていない

金魚をペットショップで選ぶ際には、その金魚が病気を持っていないかなどを見ていく必要があります。

そこで、病気の指標として少数で展示されている割には水が酷く濁っていることが挙げられます。

病気を持っていたり、金魚が怪我をしている場合には短時間で、金魚の血や糞尿で水が汚れてしまうことがあるため、ある程度奇麗な水が保たれている水槽の金魚の元気な子を選んであげることをオススメします。

3.傷のない金魚

金魚を選ぶ際には、金魚のひれやらんちゅうなどのコブのある品種のコブがきちんとあるかを見てあげましょう。

ひれで見る場合には、尾びれや背びれが欠けていない子は特別大きな怪我をしていない奇麗な金魚といえます。

また、ひれに異常がある金魚は先述した泳ぎが他の個体に比べて相違点があるため、泳ぎの調子と合わせて傷がないことを確認することをオススメします。

4.色が鮮やか

金魚は基本的に鮮やかな体色をしている種類が多く存在しています。

ペットショップで展示されている金魚の中から、色が霞んで見える子がいることがあり原因として、鱗が衝撃や怪我で剥がれて色が鈍ってしまいます。

また、鱗が欠けていたりひれを怪我している金魚はその傷口から細菌が入り込み感染症を発症することがあるため寿命が縮んでしまうことになりますので、できるだけ色が鮮やかな子を選び、家までの道のりは安静にできる環境を用意してあげることをオススメします。

健康的に寿命を延ばす食事の2つのポイント

1.餌を与えすぎない

金魚をはじめとする魚類の場合、食事を毎日しなくても生存することが出来ます。金魚を可愛がっても、頻繁に餌を与えることはしなくても良いとされています。

また、弱っている金魚は食欲不振に陥っていることが多いため様子を見ながら市販の餌を一粒ずつ与えながら様子を見て、興味を示さなくなったら水槽の水を汚さないためにも餌の投入を止めましょう。

金魚に餌を与えるときの感覚指標として、5分間で餌が水槽からなくなるくらいの餌の粒の数を与えると水も汚れず金魚も食事をとることができるとなっています。

それ以降は、1~2日に一度一定量の餌を与えることをオススメします。

2.浮上性の餌

金魚を与える餌には浮上性と沈下性の2種類が存在します。

その餌を与えても水面を漂っている餌と、徐々に沈んでいく餌があり、金魚の餌を選ぶ際には浮上性の餌を選ぶことをオススメします。

理由としては、金魚は自分が餌を見つけることができなければ食べることをしなくなります。

沈下性の餌だと、餌を与えてもタイミングによっては沈み切ってしまい金魚が食べなくなって、水槽の汚れになってしまう恐れがあります。

浮上性の餌だと、万が一食べ残した場合であっても回収がしやすいことや浮いているので食事を活発に行うことが見込まれるという利点もありますのでオススメとなっています。

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金魚の健康のためにできる3つのポイント

1.環境

金魚を飼う上で、必要となる道具が水と水槽となっています。水は、時間とともに淀んでいってしまうものです。フィルターや定期的な水の入れ替えによる水の浄水が必要となっています。

過度に水替えを行うと金魚のストレスになりますが、半年近く水替えを怠ると金魚の生活環境が悪くなってしまうため、病気の危険性が増してしまいます。

健康的で金魚の負担が少ない水替えの期間としては、2か月に1度行うことがベストとされています。

水替えを行う際には、15~20℃の水温で水質を安定させた水をカルキ抜きをして金魚を放流し半日置いて水に慣れさせてあげましょう。

置いている間に、水槽を掃除し天日干しをして殺菌を行うことをオススメします。

水槽に水を入れて、フィルターや酸素装置を設置して環境を準備したら金魚を入れて通常の生活に戻してあげましょう。

また、餌を過度に与えすぎることによる水質汚染を気を付けましょう。

複数匹で飼う場合には、広すぎるくらいの大きさの水槽を設置してあげなければ喧嘩や捕食を行うこともあるため、注意が必要となっています。

エアレーションを使用することで、和金などの活発な金魚に運動をさせてあげることができますので、オススメとなっています。

エアレーションとは簡単に言えばポンプや酸素石などを利用して人工的に水中に空気を溶け込ませることです。
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2.病気予防

金魚も動物の一種なので、病気にかかることがあります。日頃から、病気の予防をすることに気を付けなければなりません。

外から連れてきた金魚を飼う場合には、寄生虫や病気を持っている可能性がありますので、家で飼う時に、最初の1週間程度は水槽に水に対して0.5%濃度の塩を入れた水槽を用意して様子を見ましょう。

病気のチェック項目としては、以下のようなものがあります。

・水槽の底や水槽内のおもちゃなどに体をこすりつけて、何かを落とそうとしている。

・水面に腹を出して、動かない。

・餌を長い間食べようとしない。

等が挙げられます。

体表面に異常があり、金魚自身が擦って落とそうとしている行動や神経の病気によりひっくり返って水面で動かないでいることがあります。

これらの症状が見られた場合には、水槽の水を早急に入れ替え動物病院にて診察を受けさせてあげることをオススメします。

3.季節ごとに調節をする

金魚は季節を感じる魚です。春になり暖かくなったころには、冬の時より2℃ほど水温を上げてあげることで活発に活動を行うようになります。

夏になるまでの梅雨の時季には、病気が出てきやすくなる時季ですので餌を与えすぎて水質を悪化させることの無いよう気を付けましょう。

1~2週間は餌を食べずとも生き抜くことができるため、1週間に1度一定量の餌を食べるだけ与えて興味を示さなくなったら餌を回収して水質を保ちましょう。

夏では食事を少し多く与えて、成長促進を行うことが出来ます。与えすぎには注意が必要ですが、興味を示している間は食べさせてあげましょう。

秋ごろになると、少し寒くなりますので15~18℃の水温に保っておきましょう。

冬になり寒くなると、金魚の活動が大人しくなりますので水温を15℃ぎりぎりに設定して冬眠をさせてあげましょう。

この期間は水替えは行わなくても問題はありません。これらのサイクルは金魚にとっても、人間にとっても大切なこととなります。



今回のまとめ

金魚の紹介

金魚の4つの種類

金魚の平均寿命

金魚の寿命が短い場合の3つの原因

金魚の選び方の4つのポイント

健康的に寿命を延ばす食事の2つのポイント

金魚の健康のためにできる3つのポイント