犬の去勢手術後の注意点や生活習慣について

ペットショップのミニチュアダックスの子犬
ペットがいつでも健康に暮らせるかどうか飼い主にかかっています。
去勢手術を受けたことで犬にどんな注意が必要なのか、生活習慣がどんな風に変化するのか改めて確認していきましょう。




犬が去勢手術を受けたらどうなるの? 注意点や生活習慣のお話

去勢手術を受けたあとの犬の体調

手術そのものは1日で終わります。犬の状態によって日帰りになるか入院が必要になるか違いがありますので医師の説明をしっかり聞いてください。
手術を終えたら1週間後、再び病院へ行きます。経過観察が必要なことと抜糸をするためです。
抜糸をしてから1週間はお風呂に入れませんから注意が必要です。
体が濡れることも駄目なので、雨の日の散歩は控えたほうがいいでしょう。
それから去勢することでオスはオスらしさが、メスはメスらしさが失われるため、これまでの行動と違った印象を受けるはずです。
しかしそれは特に問題のある状態ではないので、飼い主はこれまでと同じように接してあげることが大事です。
例えばマーキングなど本能的な行動が薄れてきますが、心配はありません。
さらに注意が必要なのは免疫力の低下です。去勢手術を受けた後は一時的ではありますが免疫力が下がります。
これによって病気になりやすい感染症にかかりやすい状態になるので、もしもご飯を食べなくなったりぐったりしているようなら急いで手術を受けたかかりつけの病院に連れていきましょう

去勢手術を受けたあと飼い主がやるべきこと

ドーベルマンと女性のシルエット
人間でもそうですが、手術を受けたことそのものが犬にとってストレスショックになっている可能性があります。
去勢を理解しているわけではないのでツライ思いをしたと落ち込んでいることでしょう。そんなときこそ飼い主にベッタリ甘えてくるはずです。
忙しい毎日を送っている飼い主も多いと思いますが、手術当日ぐらいは大切なペットのための時間を確保してください。
飼い主の側から離れない犬も多いことを覚えておきましょう。
もちろん手術が終わったら寄り道をしないでまっすぐ帰ってください。
そして家についたら犬が過ごしやすいように環境を整えてあげましょう
中には手術を受けたショックからベッドやソファーの下にもぐりこむ犬もいますが、無理やり引きずり出さなくても大丈夫です。
飼い主がいつも通り過ごしていれば徐々に安心してきます。水や餌を近くにおいて様子を見てあげてください。

去勢手術を受けたあとのご飯はどうしたらいいのか

ちら見するサモエド
餌を変える必要はありません。
これまであげていたものと同じでかまいませんが、手術を受けたことがストレスになって、ご飯を吐いてしまう場合もあります。
目の前にあればすべて食べてしまうので、餌入れに少しずつご飯を入れて様子を見ながらあげてください。
おなかが減っているのでガツガツ要求してくると思いますが、その様子に負けないように、くれぐれも少しずつあげましょう。
もしも食欲がない場合は手術を担当した病院で様子を視てもらってください。
まずはすぐに電話をして応急処置の方法を聞くのがいいでしょう。
手術のあとにも色々なアドバイスがありますから、その指示に従って冷静に行動しましょう。

手術あとの生活習慣はどうなるのか

寝そべったケアーンテリア
睡眠ですが、手術当日は痛みによってなかなか寝付けない場合があります。
病院から薬が処方されると思いますが、いつもは感じない痛みなので軽い痛みであっても飼い主の側から離れない場合もあります。
痛みに不安を抱いているようなら一緒に側で寝てあげるのもひとつの方法です。
それからトイレですが、手術を受けた後はトイレを失敗する犬もいます。
これまでしつけが出来ていたのにどうして失敗するのだろうと決して叱らないように注意してください。
術後のトイレの失敗は手術によるストレスが原因になっています。
痛みがなくなり、状態が落ち着いてくれば自然に治ることも多いので焦らずに対応してください。子犬にトイレを教えるように優しく誘導してあげるといいでしょう。

どのぐらいで回復するのか


人間に比べると比較的回復が早いのが特徴的です。
犬にもよりますが平均すると手術を受けてから2日以内のうちに元気に走り回るようになると言われています。
もし2日経っても元気が戻らないようなら病院で診察を受けてください。
毎日体温をチェックして熱がないかどうかも確かめてあげましょう。
それから病院の指示の中には抜糸までの1週間はお風呂に入れないことや、水に濡らさないように注意があります
雨の日の散歩も傷口が濡れてしまうので注意が必要です。
どうしても汚れが気になる場合はお店で売っているペット専用のウェットティッシュを使ってあげましょう。

術後飼い主が気をつけること

舌を出したブルドッグ
犬も人間と同じように、体質的に薬が合わないことも珍しくありません。
もしも医師の指示通り薬を飲ませて元気がなくぐったりしていたり、ご飯をたべない下痢をしたなど変化が見られた場合はすぐに病院で診察を受けてください。
それから術後に麻酔から目が覚めたとき、すぐに元気にピンピンしているわけではありません。
少しぼんやりしていたり、手術のショックで甘えん坊になることがありますが、飼い主は常に冷静に気持ちを落ち着かせて優しく接してください。
飼い主が不安になると犬もその気持ちを察して不安になりますから、リラックスして優しくなでてあげましょう。

飼い主として心構えてほしいこと


子犬のころから家族として迎え入れる家庭が多いと思いますが、犬の去勢が適している時期は生後6ヶ月から1年半ぐらいと言われています。
この時期はまだ大人になっていない時期なので、術後はさらに躾が大変になる可能性もあります。
特にトイレトレーニングが気になるところですが、術後は心のケアのほうが大事なので慌てて無理やりトレーニングを強要するようなことはやめましょう
しつけは元気になってからでも間に合います

去勢手術のメリット

去勢について様々な意見や考え方があるからこそ、改めてメリットとデメリットについて把握しておきましょう。
まずはメリットからお話します。
やはり一番の理由は無駄な繁殖を防ぐことができることです。
次々に子供が生まれてしまったのではお世話も大変です。多頭飼いで崩壊しないためにも必要なことでしょう。
それから病気を未然に防ぐことも出来ます。
前立腺の肥大肛門周りの病気子宮蓄膿症など様々な病気を防ぐためにもメリットがあると言われています。
それ以外にも発情からくるストレスから開放されるのもメリットでしょう。
去勢手術をすれば発情がなくなります。
相手がいないのに発情するとそのストレスから開放されないためストレスによって攻撃的になるため、オスもメスも去勢の必要性がうたわれるようになりました

去勢手術のデメリット

よく言われているのが太りやすくなるという話です。
これまであった生殖器に使われていたエネルギーは生殖器がなくなったことで使われなくなります。
そのエネルギーが蓄積されて太りやすくなるのです。
これまであげていた餌を見直す必要があるかもしれません。食事管理のほか、おやつのあげすぎにも注意してください。
それから普段からあまり水を飲まないという犬は下部尿路症候群にかかる可能性が出てきます。
この場合は一箇所ではなく、数箇所に水入れを置いてあげると水分不足を防ぐことが出来ます。
最後に全身麻酔について、これは担当する先生から説明がありますが中には全身麻酔でショック死の可能性もあります。
ごく稀ですが人間にも起こりうることです。出来れば信頼できる評判のいい動物病院で手術を受けるようにしてください。



まとめ

去勢手術を受けた後のワンちゃんは、体の免疫力低下もそうですが、心身的にもストレスやショックを抱えていることがあるので、飼い主がしっかりと普段以上に様子をしっかり見ることが大事です。
あわてることなく、冷静でいることがワンちゃんにとっても安心できるので、手術の前にしっかりと飼い主さんが心構えや準備などしておきましょう。

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